第8回 和様の書展 クセ字コンテストの結果＆所感

※所感等は後日、加筆します。

「書」部門　審査結果

「書」部門は来場投票賞含めて28賞。
審査員の傾向の１つに「キャッチー catchy」があります。
従来の書の技術や構成だけで、このニーズを得ることは中々難しいです。
逆に、従来の書のノウハウを知らない方が作品を作ると「キャッチー」だったりします。
和様の書展では、審査を通じて、従来の書道では評価されないニーズを定量的に示すことができています。
一方、過去2回は「キャッチー」な作品を選んだのに、今回は異なる傾向を評価する動きもありました。
審査員も試行錯誤しながら審査をしていることが伺えます。
審査員も色々と変化しているため、アーティスト側は単年度の審査結果に一喜一憂するのではなく「自分が設定した評価をどのくらい得られたか」という点を審査結果や来場者の声等から見極めてほしいと思います。(続く)

「クセ字コンテスト」審査結果

「クセ字コンテスト」は来場投票賞含めて4賞。
「楷書(美文字)以外の書き方の多様性を提案したい」という思いからスタートしました。
「はがきサイズ」ではなく「7×7cmのクセ字世界」がちょうどよいと判断し、実施しました。
初回、かつ、書展と同時開催ということもあり「作品に仕上げる」という意識が強かった印象です。
審査員は「自然体な言葉」「自然なクセ字」の評価に賞が集まりました。
この「クセ字コンテスト」は“他薦(他人の推薦)”も可能で、その仕組みを活用した作品が「井原 奈津子 賞」受賞となりました。
【エピソード】
作者　竹蔵さん「友達が“クセ字コンテスト”を見つけて、私に参加を勧めてくれました。」という、他薦(に近い)の作品です。
さらに「昔、松田聖子さんの文字が可愛いと思って真似をしていたら、そのままクセ字になっちゃいました。」とのこと。
次回も、クセ字コンテストは実施予定ですので、皆さんの周りにクセ字の方がいたら、他薦枠の活用も検討ください。(続く)