【満員御礼】書家のための現代美術入門「インテリアで書を売って元が取れる?」

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和様の書展にたくさんのご来場ありがとうございます

年1回のペースで実施しております和様の書展ですが、次回の第8回に向けて進み始めます。
今回は、主力母体である「うどよし書道教室」として、前回の反省点だった作品のバリエーションを増やすことに挑戦しました。
新しい取り組みになると品質が落ちる可能性があったのですが、主力生徒は4年目以上なので、対応力もついてきており、結果的に、大変評判も良かったと感じています。

【満席】「書家のための現代美術入門」講演は立ち見が出るほど

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今回は、美術評論家/キュレーターの黒瀬陽平さんにお願いして「書家のための現代美術入門」というタイトルで講演を行ってもらいました。
立ち見が出るほどの人気で、当初、用意した椅子では足りず、追加させていただきました。
和様という新しい視点と現代美術の視点を交えた講演会は史上初だろうと思います。
出品者の作品を元に、現代美術視点での解説してもらえる貴重な機会で、批評の対象となった作品の作者はサプライズだったと思います。
一般の書道関係者の方も複数いらっしゃっており、質問では専門的な内容も出ていました。
(会員以外に動画公開の予定はありません。)

「インテリアとして芸術作品を売ると元が取れない」に衝撃走る

講演会の質疑で、書家にとってインパクトがあっただろう2つの回答をいただきました。
①「手本がないと書けないはオカシイ。」
②「インテリアとして書を売るお金は『手切れ金』。芸術作品の元が取れない。」

①「手本がないと書けないはオカシイ。」

書道業界にいたら当たり前のことですが、美術業界では異端なことです。
実際、美術の授業で、絵の手本を与えませんからね。
公募の方も、手本なし(手ほどきなし?)がいらっしゃいましたから、公募展自体が師となればいいなと思います。
ちなみに和様の開発は、和様の書展同様、一般人に評価してもらう手法で生まれておりますので、1つの成功事例?はございます。

②「インテリアとして書を売るお金は『手切れ金』。芸術作品の元が取れない。」

質問したお客様、会場にいた他のインテリアやデザイン書道系の方にとって、この言葉は衝撃のはず。
「10万円で芸術作品を売ると元が取れない。」と言い、続けて理由も解説してくれました。
今回の講演会は現代美術からの話なので、該当する方向を向いている書家さんは50名もいないと思います。
①の手本云々にもつながる話ですが、そこを目指しているなら、日展を筆頭とする書道のヒエラルキーの中の活動は無意味なので、早々に脱退していることでしょう。
「米国のハーバードを目指すなら、センター試験は関係ないですよ。」といったような話だと思いました。
質問者さんがインテリアやデザインという領域が気になっていても、そこを否定するものではありません。
もし、インテリアとして書作品が売れたらいいな!と思っていたら、ガッツン!と来たかもしれませんが…。

120年前に生まれた現在の日本語、和様は現代美術向き?
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「現代美術=抽象」とイメージしていた人は、“活字体の読める書”という抽象と真逆の和様は最も遠いジャンルと感じるはず。
しかし、講演会を経ると、和様の“読める書”という切り口が、現代美術の可能性がある書道ではないかと期待できる点があります。
書道には非文字性の墨象(抽象)と言うものがすでにありますが、現役で、現代美術として評価されている作家はいません。
井上有一を追っかけているだけなら、この先、新しいものは出ないでしょう。
逆に、和様は発展途上のため未知数な部分がたくさんあります。
日本語が活字体になって150年、現在の仮名遣いになって120年ほどしか歴史が浅い新しい書き方だからです。
先進国では最も新しく生まれた書き方が現在、私達が使っている日本語だという認識で和様に取り組むことは、現代美術としての可能性を開く鍵になるのではなかろうかと思っています。

次回、第8回に向けて、本日から始動いたします。

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